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キンケードはG線上でソプラノ・サックスを吹く。 大丈夫か?     (★注意・・・記事内容を誹謗中傷する者は立入禁止!)
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1945年8月6日、マリアナ諸島テニアン島を飛び立ったB29、エノラ・ゲイ号は広島上空に到達した。
爆撃手トーマス・フィアビー陸軍少佐は、ターゲットを広島市相生橋にロック・オンした。
午前8時15分、リトル・ボーイと呼ばれる新型爆弾が、9600m上空から投下され、物理法則に従ってフリー・フォールを始める。
地上600mまで落下すると、リトル・ボーイの中で、ウラン235の塊が炸薬により、もう一つの塊に叩き込まれた。
合体したウラン235は、これも物理法則に従い臨界に達し、核分裂を始める。
摂氏数百万度、数十万気圧の中心部は、1秒間に280mの灼熱の火球に膨れあがった。

この核反応により、直下の人間は瞬時に蒸発・炭化した。 中心から半径1kmにいた人の多くは熱線と爆風で即死。 
父はその日、爆心地から1.2kmで被爆した。
日本家屋の中にいた従兄弟4人は、爆風で圧壊した材木の下敷きになり即死。
縁側から放り出されたため、熱線と爆風からの攻撃を辛くもかわす・・・しかし、致死量の中性子は、確実に父の体を貫いていた。

原爆ドーム・・・なんと乾ききった名前だろう。 
前身はチェコ人建築家ヤン・レッツェルによって設計された「広島県産業奨励館」といった。 
父もその階段の手摺りを、滑り台代わりに遊んだこともある、人類の英知と繁栄を象徴する血の通った建物だった。
「広島県産業奨励館」は数千度に熱せられたあと、同時に絶対零度まで冷やされ、「原爆ドーム」と名をかえ、宇宙の真空に置き去りにされた。
凍てついた原爆ドームは、まだ溶けない。
中東で繰り返されるような殺し合い、人間の業がなくならない限り・・・あるいは猖獗を極めたあと、あっけなく絶滅した恐竜のように、人類が滅びない限りは・・・。

その後大量吐血し、生死をさまよった父は、九死に一生を得た。
平成の御代、脳腫瘍にて死去。 放射線の影響か否かは不明。
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キンケード
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男性
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ソプラノ同好会
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ソプラノ・サックス 2005年2月~
ヤナギサワ S-902 (村雨丸)
好きなアーティスト  ケニー・G 
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